木工DIYでこれがないと始まらない材料の「木」。
私たちが普段目にしている木材は、丸太から伐り出し、適した材料になるように縦方向にさいた板材に加工されています。
皆さんはその加工された木材の性質や構造って知っていますか?
木材のことはよく知らないけど、木なんてどれも同じでしょ?
とりあえず自分が作りたい木材があれば、適当に使ったらいいんじゃないの?
実は木のことをちょっと理解するだけで、作りやすくなるし、失敗も少なくすることができるんだよ。
木材にも性質があって、それを理解して作ることで失敗を防ぐことができ、適した選び方や使い方をすることが必要です。
- 木材の名称
- 木材の構造
- 適した木材の選び方
- 木材の適した使い方
今回は、木材の名称・性質とDIYでの基本的な使い方をお話していきます。
覚えておくと、とても役立つのでぜひ読んでみてください。
ほかにも、この記事で解説した構造・性質に合った木材の使い方や注意点を別記事で解説しているので、合わせてそちらもチェックしてみてください。
木の構造と名称
赤身と白太
木を輪切りにすると中心は比較的色が濃く、外周部分は色が薄くなっています。
中心に近い部分は外周に比べ色が濃くなっていますが、その中心に近い色の濃い部分を『赤身(あかみ)』と言い、外周の色が薄い部分を『白太(しらた)』と言います。
違いを言うと、以下の表のとおり。
赤身の方が耐久性が高く、白太に比べ水や虫にも強いのが特徴です。
他に「節」もありますが、こちらについては詳しく解説した記事があるので、合わせて読んでみてください。
柾目と板目
丸太を製材され、切り取られた部分によっても違いがあります。
簡単に表すと、上の図のような木目がありますよね。
木目がたけのこ状で波状になっているものを『板目(いため)』といい、木目が真っ直ぐに流れているものを『柾目(まさめ)』といいます。
それぞれ特徴があり上の比較のとおり、板目は屋外向き、柾目は屋内向きになります。
しかし、柾目は板目に比べ製材で取れる数が少ないため高価です。
木表と木裏
木には表・裏があって、
木の外側面を『木表(きおもて)』、木の中心に近い面を『木裏(きうら)』と言います。
見た目の違いで言えば上の比較表のとおりですが、板目の木材は木表側で収縮が起こりやすく、凹状に反る性質があります。
写真の板材も少し反っていますが、木表側が凹む形で反っていきます。
購入する時は、まず反りがないか確認して選ぶと良いですね。
しかし、無垢の木になると仕方ないとこでもありますが、作品をつくった後からも反りや縮みが起きることがあります。
その反り・縮みが起きても製作の段階で、目立たせない、もしくは防ぐことが可能です。
目立たせない方法としては、反りや縮みが起きても馴染むように製作しますが、その方法はこちらの記事で紹介しているので参考にしてみてください。
防ぐ方法としては、数枚の板材を接合して大きな板を作る時です。
板の反りが起きることを想定して、木表・木裏を交互に並べていく方法があります。
木表と木裏を交互にすることにより、板の反りをなだらかにすることが出来ます。
ただし、木表の方がやはり木目がきれいなため、木表を揃えて並べる方が見た目がいいので、作品にあった方法でつくっていきましょう。
木口と木端
木の繊維に対して切断した端面を『木口(こぐち)』、繊維方向と平行に切断した側面の事を『木端(こば)』と言います。
木口の繊維状態を分かりやすく説明すると、無数のストローが立っている状態で無数の穴があいています。
そのためビスや釘などの保持力が弱いうえに、接着剤や塗料の吸い込みも多くなります。
木口面を固定する場合は、ビスや接着剤でもつなぎ合わせるのが難しいので注意が必要です。
まとめ
基本的な部分しか説明していませんが、木材を選ぶ時や使う時の参考になると思います。
こういった視点でホームセンターの資材置き場をまわると、また違った楽しみ方があります。
木も生きているので、一つ一つ違う変化を感じてもらえたらと思います。
それでは皆さま、ご安全に。
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