木工DIYでビスを使った固定が慣れてきた脱初心者になると、やってみたくなるのが相欠きなどの切り欠き加工。
こういった2つの部材を接合する総称を「継ぎ手」と言いますが、さまざまな加工方法があります。
その中でも初心者でも比較的簡単にできるのが「相欠き」などですね。
今回は私が実際にやってきた切り欠き加工をご紹介します。
切り欠き加工とは?
切り欠き加工とは、材料の一部分を切り抜き、その結果できた溝や切り欠いた部分のことを意味します。
切り欠き加工をすることで、より頑丈になったり、2つの部材をすっきり収めるなどの効果があります。
建築などでも、いろいろな切り欠き加工が使われています。
相欠き継ぎとは?
継ぎ手の一種で、部材を互いに半分ずつ欠きとって、切り取った部分を接着剤やビスなどで繋ぐ方法を言います。
基本的には互いに半分ずつ欠き取り、部材と同じ厚さに収めます。
相欠き継ぎができることで、ビスを使わずに木材同士を組めたり、ビス痕がない家具を作ることが可能になります。
自分がつくった作品のクオリティが大幅に上がるので、ぜひ取り入れたい技術です。
切り欠き加工による木材同士の接合方法
まず片方の木材を切り欠き加工をして、もう1つの木材は加工せずに継ぐ方法です。
切り欠きをしたい箇所に、墨線を引きます。
分かりやすいように全ての面に墨線を引き、切り欠く部分に斜線で目印をつけました。
使う木材が30mmの厚みなので、半分の15mmの切り欠きをつくります。
手ノコやスライド丸ノコでも出来ますが、今回は丸ノコを使いました。
丸ノコの刃の頂点にスコヤを当て、切り込み深さを15mmに調整します。
丸ノコの使い方についての詳しい記事もあるので、よければ参考にしてみてください。
切り欠く部分に、丸ノコで何回か通して溝をつくります。
溝が多いほど後々ラクなので、3mmほどの間隔で切り込むと良いです。
上の写真のように「節」がある部分は、多めに切り込みを入れましょう。
節のある部分は固く、きれいに切り欠けなかったり折りにくいので、多めに刃を通すことで作業しやすくなります。
何回か刃を通したら、こんな感じになります。
これだけ溝をつくれば大丈夫です。
切り込んだ部分は脆くなっているので、ハンマーで横から叩くと簡単に折れます。
しかし叩いただけでは溝部分が凸凹になっているので、そのままでは使えません。
ノミを使い、凸凹を綺麗にしていきます。
削りすぎると必要以上に凹んでしまうので、若干凸凹が残っているくらいでOKです。
これで切り欠き加工の出来上がりです。
いつもはもうちょっと凸凹が残っていますが、写真を撮るので頑張りました(笑)
分解することがないのであれば、ボンドをつけておきます。
あとは、組み合わせる木材をそのまま切り欠き部分にはめ込みます。
今回は枠をつくったので、しっかり90度出してビスで固定しました。
他の箇所も同じ作業をおこない、完成です。
90度もバッチリでていたので、完璧にできました。
相欠き継ぎの方法
相欠きの場合も、先ほどの切り欠き加工と同じ流れで作業します。
注意しなければならないのが、相欠きの場合は2つの木材をガッチリはめ込みたいので、叩いてはめ込むくらいの切り欠き幅にしないといけません。
そのため、実際に接合する木材の幅より狭く加工します。
継ぐ木材の寸法幅より0.5mmほど狭く切り欠く。
例:30mm幅の木材であれば、29.5mmほどの切り欠きをつくる。
ガバガバでもいいんですが、どうせ相欠き継ぎをするのであれば、こだわってみたいですよね。
溝をつくったら、ハンマーで叩き折っていきます。
同じことになりますが、ノミで整えていきます。
削りすぎないように注意しましょう。
この作業を繰り返して、相欠き継ぎする木材を全て切り欠いていきます。
切り欠いた2つの木材をはめ込むと、こんな感じになります。
精度よく切り欠くのは難しいですが、上手くいくとこれほど気持ちいい作業はありません。
まとめ
いかがでしたか?
相欠きなどの加工自体はわりと簡単な作業なので、ぜひ習得していただきたい技術です。
しかし精度良く仕上げるのは練習が必要で、私もよく失敗します。
ですが、切り欠き加工ができると木工DIYのレベルが上がり、作品のクオリティも跳ね上がるので、お互いに頑張って取り入れていきましょう。
それでは皆さま、ご安全に。
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