お疲れ様です、ichiです。
今回紹介するDIYは、エブリイの助手席に置くテーブルです。
使用目的としては物置きになるので、正確には「トレー」といった方が良いかもしれません。
これがあることで、助手席が広々とした物置きスペースに変わります。
トレーの形状も、エブリイの車内に合わせて作っています。
どの車にも応用できるので、ぜひ参考にしてみてください。
YouTubeでも配信しているので、動画で観たい方はこちらをご覧ください。
材料
材料は、アカシア集成材。
最近、蜜蝋で塗装した時のアカシア集成材の色合いの変化に惹かれて、多用しております。
今回つくるシートバックトレーの横幅は540mm。
それだけ大きいアカシア集成材がホームセンターになかったので、幅400mmと200mmを接ぎ合わせて使うことにしました。
長さは910mmをそのまま使用。
厚みは10mmと15mmがありましたが、物を載せるのでちょっとでも厚い方がいいと思い、15mmの方にしました。
シートバックトレーの作り方
今回製作するシートバックトレーは、「トレー」と「脚」の2つを作ります。
その2つの作業工程を分けて、紹介していきます。
トレー本体の作り方
まずはトレーの方から作っていきます。
2枚の板材を接ぎ合わせて1枚板にする
まずは、2枚のアカシア集成材の接ぎ合わせからしていきます。
幅の広い板材を使うのであれば、この接ぎ合わせの工程は省力できます。
ここで使う電動工具が「ジョイントカッター」で、ビスケットと呼ばれる接合材を使って2枚の板材を1枚にします。
ジョイントカッターについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてください。
2枚のアカシア集成材を並べて、ビスケットを入れる溝の位置に墨線を引き
ジョイントカッターで墨線をセンターに合わせ、溝を掘ります。
溝の中と接着する側面にボンドをつけて
お互いの材料の溝を合わせて差し込みます。
さらに接着されるまでクランプで固定します。
ある程度時間をおき接着されたらクランプを外して、両サイドを揃えるために丸ノコでカット。
今回は集成材の長さ910mmを出来るだけ残したかったので、ギリギリ(端から5mmくらい)で切り落としました。
これで幅600mmの一枚板が出来上がりです。
シートバックトレー置き場の型取り
普通に板を置くだけでは面白くないので、車内の形状に合わせて作ってみます。
ポイントとなるのが、ドア周りとエアコン操作パネル周辺。
ダンボールを使って型を取ります。
540mmの幅だと、トレー前側はこれくらいの位置になります。
エアコン操作パネルの端辺りですね。
高さ調整が必要かなと思いましたが、私のエブリイのシートはヘッドレスト一体型タイプのためか、だいたい水平になっています。
とりあえず置くだけにして、必要があれば高さ調整したいと思います。
型を取ったダンボールで転写する
型取りしたダンボールをベースに、アカシア集成材に転写します。
動かないように、まずはテープでダンボールを固定。
あとはダンボールの形状を書き写していきます。
これで転写ができたので、続けてカットしていきます。
型取りで罫書いた線をカットする
ダンボールで転写した罫書き線を切っていきます。
曲線はジグソーでカット。
直線となる部分は丸ノコで切ります。
出来上がりはこんな感じに。
カタチにはなりましたが、一回では合わないので今から微調整していきます。
車内の形状に合わせて微調整する
実際に車にセットして確認してみます。
やはり合わない箇所があるので、今度はアカシア集成材に直接転写します。
転写したラインを、再びジグソーでカット。
これを数回繰り返して、カタチが合うまで微調整します。
ドリンク置き場の凹みをつくる
次に、ドリンク置き場の凹みを掘っていきます。
最初に掘る位置を分かりやすくするために、約90mmの円をコンパスで下書きします。
トリマーで掘っていきますが、フリーハンドではきれいな円に掘れません。
そこで型を作ります。
ベニヤを材料に、自在錐で穴をくり抜き
トリマーのベースをバラして、「テンプレートガイド」を装着。
テンプレートガイドの詳しい使い方については、以前に作ったダウンライトの中で解説しているので、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
型となるベニヤを下書きした円に合わせて固定し、トリマーで掘っていきます。
掘り込み深さは「3mm」にしています。
テンプレートガイドのおかげで、ベニヤのくり抜いた円に沿って動かせるので、きれいな円を掘ることができます。
全部で3つ掘り込みました。
面取りと研磨をする
いよいよ仕上げ作業です。
トリマーにボーズ面ビット装着して、全体の面取りをします。
次にサンダーで研磨します。
400番で仕上げたので、表面がツルツルになりました。
蜜蝋ワックスで塗装する
塗装は、自然素材の「蜜蝋ワックス」を使います。
蜜蝋自体は無色ですが、「木」本来の色合いを活かすことができ、アカシア集成材とは相性抜群です。
元々、特徴的な模様をしたアカシア集成材ですが、蜜蝋を塗ることでさらに際立たせることができます。
蜜蝋ワックスについても過去記事で紹介しているので、気になる方はチェックしてみてください。
使っていない方は、ぜひお試しください。
ついでにドリンク置き場には、丸く切り取ったゴムシートを貼り付けておきました。
木材は水を吸ってしまいますが、これなら水分が染みることがありません。
これでトレー本体の完成です。
脚の作り方
次に脚を作っていきます。
脚はトレーと固定しますが脱着式にしたかったので、ボルトでトレー本体と脚を取り付ける仕様にします。
それでは作業していきましょう。
トレーと固定するハンガーボルトを脚に埋め込む
トレー本体と固定するためのボルトが、この「ハンガーボルト」です。
サイズは「M6×50mm」を使います。
ハンガーボルトはボルトとネジが一体式で、片方が木ネジで反対側がボルトになっています。
木ネジで材料にねじ込むことで、ボルトとして使うことができます。
ハンガーボルトをねじ込むために、まずは「4mm」のドリルで下穴をあけます。
ボルトが傾いてしまうので、下穴は真っ直ぐあける必要があります。
ボール盤やドリルガイドがあると便利ですが、私は持っていないので感覚であけました。
(案の定、わずかに傾きました…)
参考にされる方は、ドリルガイドなら安価なので購入をおすすめします。
下穴をあけたらハンガーボルトを軽くねじ込み、ナットを2つボルト部分に入れ、上下のナットを締め合わせます。
あとは上側のナットを時計回りに回して、ねじ込むだけ。
これで脚となる材料の先端に、ボルトがつきました。
脚は2つ必要なので、もう一つ同じようにハンガーボルトをねじ込みます。
シートレールの穴に差し込む丸棒を脚に埋め込む
脚をエブリイと固定する方法として、助手席シートのレールを利用することにしました。
レールの後方にφ5mmほどの穴があいているので、この穴に丸棒を差し込んで使う作戦です。
丸棒は、ステンレスのφ4mmを使います。
ステンレス丸棒を、ジグソーで必要な長さにカットします。
ジグソーがなければ、パイプカッターでもカットできます。
脚に埋め込む深さが50mm、レールに差し込む側を50mmにしたいので、100mmの長さでカットしました。
次に、再び脚に下穴をあけます。
φ4mmの丸棒なので、下穴は4mmのドリルです。
今度はさっきねじ込んだハンガーボルトの反対側。
穴が深いぶん、さっき以上に真っ直ぐ下穴をあけなければいけませんが、かなり困難です。
やはりドリルガイドは持っておいた方が良さそうですね…
なんとかステンレス丸棒を差し込むことができました。
若干、傾いていますがこれぐらいなら問題ありません。
トレー裏側に鬼目ナットを埋め込む
あとは、脚にねじ込んだボルトを締め込むナットがトレー側に必要です。
使うのは「鬼目ナット」ですが、材料にナットを埋め込むことができる優れモノ。
鬼目ナットは種類もいろいろありますが、大きく分けて「打ち込みタイプ」や「ねじ込みタイプ」があり、今回は「打ち込みタイプ」を使います。
エブリイにトレーと脚を仮設置して、それぞれの位置を確認。
位置が決まれば、ボルトの位置をトレー裏側に転写します。
転写した位置に、鬼目ナットを埋め込む下穴をあけます。
鬼目ナットのサイズが「M6×10mm」なので、下穴は9mmのドリルであけました。
打ち込みタイプの鬼目ナットなので、下穴に鬼目ナットをハンマーで打ち込みます。
両サイドに鬼目ナットを埋め込んだら、これでナットの埋め込み完了です。
シートバックトレー完成・設置
これでトレー本体と脚、全てが完成しました。
蜜蝋のおかげで、アカシア集成材の模様が際立っています。
エブリイに設置してみました。
きれいに収まり、見た目もなかなか良い感じです。
ドア周りや、ダッシュボード周辺に合わせた形状もバッチリです。
脚があることで、安定性もバッチリ。
試しに、重量のあるポータブル電源を置いてみました。
思った以上に安定しているので、一安心。
ポータブル電源を置いてもまだ余裕があるので、他にもいろいろ置けてかなり便利なスペースができました。
使わない時は、床下収納に納めておけます。
床下収納も以前にDIYでつくったモノなので、気になる方はこちらの記事をご覧ください。
これなら車中泊・荷物を積む時にも、かなり役立ってくれそうです。
まとめ
今回は、助手席のシートバックトレーをDIYした内容を紹介しました。
車中泊で荷室だけでは狭い方、荷物の運搬でスペースに困っている方、ぜひ参考にしてみてください。
助手席スペースを使えることで、思った以上の置き場が確保できるのでおすすめです。
それでは皆さま、ご安全に。
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