自宅の一部屋を作業場として使いだして、いくつか使いにくいと思うことがあったので模様替えしています。
作業部屋のコンセプトは、「安く使いやすい」なので見た目は気にしていません。
今回は、工具を取りに行く動線を短くする改善をしたり、収納を増やすために作業台に引き出しをつけていきます。
引き出しはスライドレールを使って取り付けるので、取り付け方法が分からない方は参考にしてみてください。
YouTubeで動画にしているので、こちらもぜひご覧ください。
工具の置き場を見直し
ここは簡単にご紹介。
これまで何度かこの部屋で作業してきましたが、手工具やクランプなどの置き場がとにかく使いにくい。
よく使う工具の置き場が、作業スペースから遠すぎる…
そして一番近い場所に、クランプがあるこの状況。
どう考えても、置き場を逆にした方が効率的です。
そういうわけで、置き場を変えてみました。
うん、これなら作業がしやすい。
どちらも壁掛けですが、壁に直接ビスを使わず、穴が目立たない「スタンドバー」というアイテムを使っています。
気になる方は、こちらの記事をご覧ください。
ついでに壁掛けのスペースも、合板を壁につけて拡大。
スペースが広くなったことで、かなり余裕ができました。
そして、ビット類の収納も拡大。
今まで使っていた材料より、大きい木材で作り直し。
これだけ収納が増えました。
あとは作業台の脚に、キャスターを取り付けました。
作業台下の掃除がとてもしにくかったので、キャスターがあることで簡単に移動できます。
これで使いやすい環境になりました。
引き出しの製作
ちょっとした小物の置き場に困っていたので、作業台に引き出しを作って収納しようと思います。
材料
使う材料は、余っていた合板と1×2材に板材。
合板は底板に使い、1×2材はスライドレールの土台、板材は引き出しの前後・側板になります。
引き出しの板材は、厚み10mmで5枚セットで安売りされていたヒノキ材。
もう少し厚みが欲しかったですが、とにかく安く買い揃えました。
引き出し取り付け部分の寸法
引き出しをつける位置の幅を測ったら、700mmでした。
奥行きはスライドレールが350mmなので、ちょっと長めに400mmにします。
高さは板材の100mmをそのまま使います。
スライドレールの厚みを計算
今回使うスライドレールはこちら。
スガツネ工業の「LAMP 3段引きスライドレール」です。
これがあれば、スムーズに引き出すことができます。
しかしスライドレールを取り付けるには、いくつか手順があるので解説します。
今回使うスライドレールの厚みは、一般的な「12.7mm」です。
引き出しのサイズは、この「12.7mm」を差し引いた寸法で作らなければなりません。
「12.7mmなんて正確なサイズにしなきゃいけないの?」と思うかもしれませんが、「13mm」として考えれば大丈夫です。
スライドレールには誤差の許容寸法があるので、0.3mmくらいなら問題ありません。
なので、両サイドにスライドレールをつけると、「26mm」差し引いた寸法で引き出しをつくることになります。
イメージは、こんな感じ。
スライドレール取付部分に土台がなく、土台も取り付けます。
そのため、引き出しの横幅は
取付部分の幅「700mm」-レールの厚み「26mm」-土台の厚み「38mm」
=引き出しの横幅「636mm」
となります。
もし引き出しが大きくて入らなかった場合は、削るかカットして調整するしかありません。
引き出しが小さかった場合は、スライドレールとの間にテープを貼れば、簡単に調整できます。
そのため、小さい方が調整しやすいということになります。
材料のカット
サイズが決まったので、各材料をカットしていきます。
底板を切り
前板・後板・側板を切り
土台も切ります。
これで残りは、組み立てだけです。
いつもはここから加工したりするので、かなりラクですね。
家具であれば面取りや研磨もしますが、作業台に使う引き出しなので省きます。
引き出しの組み立て
組み立ては、ビスだけで固定。
材料の厚みがないので、スリムビスを使います。
面をしっかり合わせて下穴をあけ、ビスを打っていきます。
組み立てができました。
スライドレールを取り付ける
スライドレールを固定する土台を取り付ける
まずは、引き出しの位置を決めます。
実際に引き出しを当てて、印をつけておきました。
次に、スライドレールの土台をこの印に合わせて固定します。
この後は、いよいよスライドレールを取り付けです。
作業台にレールを取り付ける
まずは作業台の土台側から。
取り付ける高さは、土台の中心にしました。
土台は1×2材を使っているため、38mmの中心で19mmになります。
前後の位置は、幕板と同じにした方が引き出しを収納した時に見た目がいいので、作業台の幕板に合わせます。
あとは作業台にレールを固定します。
スライドレールを分解して、作業台側のレールをネジでとめます。
左右とも取り付けたら、取り付け完了。
引き出しにレールを取り付ける
作業台にレールを取り付けたら、分解したもう一つのレールを引き出しに取り付けます。
レールの取り付け位置は、作業台の土台に取り付けた高さが中心の19mmなので、引き出しは底から22mmにしました。
同じ19mmで取り付けてしまうと幕板と干渉するので、3mmの隙間をつくるためです。
前後の位置は、引き出しの前板にレールの先端を合わせればOK。
ネジで固定して、引き出し側も取り付け完了です。
作業台に引き出しを取り付ける
作業台につけたレールに、引き出しのレールをはめ込みます。
引き出しの幅が広いので入れるのに苦労しましたが、なんとか入りました。
最初は奥まで入れようとしても固いですが、無理やり押し込むとスムーズにスライドしてくれます。
調整せずに、引き出しを無事に取り付け完了。
家具とかであれば前板に化粧板をつけますが、今回は作業台なのでこのまま使います。
引き出しに取手を取り付ける
このままでは引き出すことができないので、取手を取り付けます。
表からビスで固定するタイプなので、取り付けは簡単。
これで、引き出しを出し入れできるようになりました。
引き出しに小物を収納してみる
引き出しには、主に作業で使う小物を収納します。
カンナや毛引き、テープや手袋など…
今まで棚に置いていたモノが、これだけ収納することができました。
なかなかの収納力で、おかげで棚がスッキリ。
これでまた作業しやすい部屋になり大満足です。
まとめ
今回は、作業部屋の改装と作業台に引き出しを取り付ける内容をお話してきました。
自宅の一室をアトリエとして使っているので、いろいろ制限がありますが、同じような境遇の方は参考にしてみてください。
それでは皆さま、ご安全に。
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